保護者の方へ
胸部コルセットについて
多くの心臓の手術では、胸骨と呼ばれる、胸の真ん中の骨を縦に切ります。手術の最後で、その2つに割った骨を、胸骨ワイヤーや胸骨ピン、糸などを使用して閉じます。栄養状態が良好であれば、大体3ヶ月もすれば、切った胸骨は治癒します。
ところが、もともとは平らに近い胸骨が、切った後から治癒する過程で、前方に盛り上がるような形で治ることがあります。 先天性心疾患をお持ちのお子さんの心臓は、正常よりサイズが大きく、拍動することで、胸骨の裏から前に向かって「押す」ことも一つの原因と思われます。
この変形を防ぐ、もしくは和らげるのが「コルセット」です。おおまかに、寝返りを打つことが出来る体格~小学校に上がる前くらいの体格のお子さんが対象です。コルセットをすると寝返りがしにくくなるので、まだ寝返りが出来ないお子さんにはお勧めしていません。また就学児(小学校以上)では、すでに骨が硬く丈夫なので変形する可能性が低く、不要と考えています。また体格的にはコルセットの対象であっても、①心不全が強いお子さん、②呼吸状態が不安定なお子さん、③手術で心臓の前(胸骨の裏)に大きな人工血管があるようなお子さんには、お勧めしていません。
対象の方は、手術入院中に、こちらからお声掛けします。ご希望があればサイズを測定し、お好きな色を決めて頂きます。大体、注文から1ヶ月で出来上がって、ご自宅に届きます。サイズや仕様によって異なりますが、定価は6~8万円で、着払い(全額一時立替払い)となります。コルセットとは別に書類(装具装着証明書)が入っていますので、その書類をお持ちになって、コルセット外来へお越しください。我々が記載した後、必要な申請を行えば、還付の対象となります。(乳幼児受給者証による助成の対象にもなりますので、お住まいの市町村の助成制度をご確認ください)
コルセット代金支給申請の詳細はこちらをご覧ください。
また実際に作成しているのは株式会社アネックスラボです。ホームページはhttp://annext.jp/です。興味があればご覧ください。
胸部コルセット(プロテクタ)代金支給申請のご案内
プロテクタの代金は、全額一時立替払いとなりますが、以下の方法にて手続きを行いますと還付の対象となりますので、お早めに手続きを行って下さい。
- 国民健康保険・社会保険・その他組合等・・・・・・・70%還付を受けられます。
- 乳幼児受給者証の適用に関しましては、残りの30%が還付を受けられます。
(お住まいの各市区町村によって還付方法が異なりますのでご確認下さい)
手続き方法
- 国民健康保険被保険者証の方・・・各市区町村役場の国民健康保険課へ申請します。
- 社会保険・その他組合の方・・・・・・・勤務先の総務課・保険担当者・保険組合・協会けんぽなどへ申請します。
申請時に『療養費支給申請書』が必要となります。『療養費申請書』は勤務先の総務課・保険組合・社会保険事務所(日本年金機構)にございますので1部取り寄せて頂き、必要事項をご記入の上、他の書類と一緒に提出して下さい。 - 乳幼児受給者証をお持ちの方は上記の申請を行った後(証明書と領収書はコピー)
乳幼児受給者証を発行した保健福祉センター(保険所等)へ同様の申請を行い残りの還付を受けて下さい。
申請に必要な書類・持参するもの
- 装具装着証明書(担当医師に記入頂いて下さい)
- 装具の領収書(アネックスラボ社発行のもの)
- 各健康保険証
- 乳幼児受給者証(該当者のみ)
- 印鑑(認印)
- 振込先金融機関名・口座番号及び名義人名(口座振込みになります)
注意
領収書・意見書(証明書)には期限があります。一年以上経過致しますと還付(払い戻し)が受けられなくなりますのでご注意下さい。
領収書の再発行は厚生省の通達により禁じられていますので、乳幼児課に申請の場合は、証明書にサイン・捺印をもらいましたら、各一部づつコピーを取り、社会保険、国民健康保険課等には原本を提出し、乳幼児課はコピーで対応できますので申請手続きをして還付を受けて頂けます様お願い致します。